アニメ【ダンジョン飯】第1話『水炊き/タルト』の感想(後編)

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画像引用元:画像引用元:©九井諒子・KADOKAWA刊/「ダンジョン飯」製作委員会

センシという新しい仲間を入れて、ライオス達はダンジョンを地下二階へと降りていきます

この階層ではどのような魔物が生息しているのでしょう。

そして、センシは何の魔物を材料にどんな料理を作るのでしょうか。

ダンジョン地下二階は密林地帯

地下二階は、普通ではない光景が続いています。

天高く聳え立つ樹木がかつての王城の尖塔に絡みつくようにに繁茂しています。

見上げるほどに高く突き出た樹木の枝枝には、無数の蔦や蔓といった植物が繁殖しています。

樹木の枝に縄を通して吊るされた橋の上を、ライオス達は進んで行きます。

ダンジョン飯を勝手に考察:ダンジョン内の空間について

地下二階の空間は広大です。

巨大な樹木が繁茂する森がまるまる地下に収まっていること自体が異常です

どう考えても物理現象を無視した空間なのは見て解ります。

それは木々の高さを見れば明らかです。

その異常さはチルチャックの言葉が代弁しています。

「なんで(チルチャックは樹木を指さしながら)あの高さで地上に突き出ないんだ?」

おそらく、ダンジョン内は魔力によって空間法則が歪められている可能性があります。

そうでなければ、地下空間が昼間のように明るく日光が差し込んでいるのかの説明がつきません。

植物が成長するには日光による光合成が必要不可欠なはずです。

つまり、地下二階に降り注ぐ光は本物の太陽光線である証拠です。

地中の中にある地下世界なのに空が見えるのも、地下二階の天井付近は実際の空の空間と繋がっていると考えるのが普通かと思います。

光合成が行われることで、地中内だというのに大勢の人間が呼吸するだけの空気が植物たちから生産されているということです。

地下二階に生息する魔物たち

空腹のせいか体力が減って歩くのがやっとだというマルシルに対して、ライオスは夕食は何が食べたいのか聞きます。

当然、マルシルの答えは魔物以外なら何でも良いと言います。

ですが、ダンジョン内で得られる食料は基本的に魔物だけです。

諦めたように、マルシルは食べられるなら何でもいい、と答えます。

そんなマルシルですが、ライオスが提案する魔物たちをすべてを拒否してしまいます。

ライオスの提案を拒否するマルシルは常識的に考えて正しい

食べられるなら何でもいい、それに対して提案された食べ物に対して拒否するマルシルの態度は面倒な女性そのものです。

ですが、個人的にはこの時のマルシルの判断は正しいと言わざるをえないでしょう。

食べられるなら何でも良いと言ったマルシルに対して、ライオスが提案した魔物たちは次の三種類です。

  1. オオコウモリorオオネズミ
  2. ゴブリンなどの亜人系
  3. 動く鎧

①に関して、マルシルは不衛生な物は絶対に嫌として断ります。

魔物がどんな菌を保菌しているか解らない以上、明らかに危険そうな魔物は食べないのが正解でしょう。

豚や鳥が持つカンピロバクターやサルモネラ菌などによる食中毒は有名ですよね。

魔物、それも不衛生な魔物を食するとき、どんな食中毒が解らない現状ではオオネズミなどは避けるべきだと考えられます。

生でなければ大丈夫、などと考えるのは浅はかかもしれません。

何故なら、口に入れようとしている肉は、魔力によって変異した魔物の肉なのですから。

②の亜人に関しても、食料として口にすることはやめておいたほうがいいでしょう。

人肉を食べることは禁忌とされています。

人肉食の文化は、歴史を見ると至る文化圏で見受けられます。

日本にも『骨噛み』と呼ばれる地方独特の葬送儀礼が存在しています。

人肉食はその多くが、その文化圏に根差した独自の思想観に基づいた意味が存在しています。

人肉食の多くが死者を弔うための葬送儀礼として行われています。

もしくは宗教上として行われる儀式です。

食料として行われるカニバリズムは、そのほとんどが一部の異常者、または常軌を逸してしまった小規模のコミュニティによる蛮行です。

まぁ、ライオスも食べるつもりが最初からないのか、森ゴブリンを言葉にする声には力がない。

③に関しては考察する必要がないでしょう。

金属は食べられない、なんてのは常識です。

この時の私は、そんな風に考えていました。

人食い植物を材料にすることに

マルシルが納得する魔物に心あたりがあるセンシに引きつられて、ライオス達が向かった先は人食い植物が繁茂する場所でした。

当然、マルシルは嫌がります。

彼女の価値観では、人間を栄養分として育った植物を食べることは、人肉を食することと変わらないと考えているようだ。

まぁ、気持ちはわかりますけどね。

とはいえ、ライオスが諭すように、畑の土が動物の死骸を養分に栄養を蓄えていることは当たり前のことです。

外を歩いていて適当に捥いだ果実や野草が、実は人間の死体から養分を得ていたのかどうかなんて、誰も知らないし、そんなことをいちいち気にしていられません。

いや、まぁ、そんな常識は理解していますけどね。

なんというか、マルシルの反応はとても常識的範疇ですが、周囲の仲間からは誰にも理解できないというのが……

なんとも、不憫なエルフ娘です。

人食い植物の蔓がマルシルの体に絡みつく!

薄い本が厚くなりますなぁ。

人食い植物を魔法で吹っ飛ばそうとしたマルシルですが、センシの一喝に驚いて魔法の詠唱を止めてしまいます。

その隙に人食い植物の蔓がマルシルを捕らえます。

いやぁ、薄い本が熱くなりますね。(意味深)

今年のコミケは、絶対にこれをネタにした薄い本が数冊は出されているだろうな。

話がかなり脱線してしまい申し訳ありませんでした。

ダンジョン飯を勝手に考察:生態系を重んじるセンシの考え方

さて、魔法で人食い植物をまとめて一掃しようとしたマルシルを、何故センシは止めたのか。

その理由は、過度な殺生によって生態系が壊れることを危惧してのことでした。

乱獲などによって、その種の生物が絶滅してしまうと、連鎖的に他の種も絶滅するとセンシは考えていいます。

「食べる分だけを頂く」

それがセンシの信念のようです。

さて、その考えは現代を生きる我々には馴染み深い考え方です。

とはいえ、人に害を及ぶす植物、もとい魔物の生態系を保護する必要はあるのでしょうか?

そもそも、ダンジョン内独自の食物連鎖には人間も加えられています。

その人間によってある種が絶滅するのも、これもまた自然の成り行きなのではないのかとも考えられます。

個人的な考えですが、そもそも魔物の生態系を考える必要性はないと考えています。

何故なら、まず第一に魔物は魔力によって変異した生物であるから。

第二に、空間の魔力濃度に応じてどこからか出現するからです。

私はダンジョン飯は全巻読破しているので、さらに詳細な理由を述べませんが、これだけでも十分だと思います。

ライオスの一太刀で人食い植物は倒される

さて、魔物の生態が詳しいライオスだからこそ、魔物の対処が得意。

たった1アクションで人食い植物を倒してしまいます。

ただ個人的にここで疑問があります。

ライオスは素早い動きで、人食い植物の根に近い部分を両断します。

ですが、ライオスの装備を考えると、その動きができるのはちょっとどうかと思ってしまいます。

トールマンはドワーフのように力があるわけではありません。

ライオスの鎧がフルプレートではないからといって、ほぼ上半身を覆う鎧の重さはそうとうなものなはずです。

まぁ、この辺りは深く考えるのはやめておきます。

なんにしてもライオスのおかげでマルシルは助け出されます。

ですが、その後が酷い。

「どうだった? シャドーテイル(人食い植物の名称)は対象を殺さぬ程度に締め付けるのだが、その締め付け具合がなんとも絶妙で気持ちがいいと思うんだが?」

どう考えてもセクハラです。

もしライオスが興奮気味に息を荒げて聞いていたら、きっとマルシルの魔法で吹き飛ばされても仕方がないでしょう。

人食い植物のタルト

センシによって材料が人食い植物(魔物)で作った物とは思えない、普通のタルトが完成しました。

個人的に、ここでアニメに対する不満点が一つだけあります。

料理の完成した場面で、漫画版だと摂取栄養素のパラメーターが書かれているんですけど、アニメでは描かれていないんですよね

五大栄養素をバランスよく取れているのか、それは食料が限られているダンジョン内では大切な部分だと思うんですよね。

まぁ、アニメを普通に見るだけなら、些細な違いでしかないんですけども、できることならやっぱり書いておいて欲しかったなぁ。

ちなみに、人食い植物のタルトですが、タンパク質は低めなようです。(気になる方は漫画を見てください)

脂質も思ったよりも低いですね。

代わりにビタミンやミネラルの摂取量が多いみたいです。

ということは、人食い植物の実や種はアーモンドやクルミといった類の物ではないということですかね。

まぁ、完成品を見ると、野菜(トマトなど)に近い見た目をしていますしね。

ダンジョン飯を勝手に考察:魔物はやはり利己的に進化した生物

食事中にマルシルがある部分を指摘します。

それは、人食い植物の木の実や種に味があるだけでなく栄養があるということは、それを狙う捕食者が存在するということです。

ライオスはその指摘に対して、それが肉食植物の戦略だと答えます。

狙ってくる捕食者を逆に捕らえて養分にしているということです。

この部分からも、魔物が完全に利己的な遺伝子を持つ生体であるということを決定づけていると考えられます。

となると、疑問に思うことがあります。

魔物が魔力によって独自に変化した変異体とした場合、何故同じ生物が存在しているのでしょう

つまり、ダンジョン毎に全く未知の魔物が誕生し続けなければ不可思議だと思うのです。

何が言いたいのかというと、同じ条件下の下で魔物が発生した場合、常に全く異なる魔物が出現するべきだということです

魔物とは、生物が魔力によって独自に変化した変異体ならば、その変化のパターンはランダムでありそのパターン数も無限大だということを言いたいのです。

なのに、他のダンジョンや魔力の高い空間でも、スライムやバジリスクなどが生息しているのでしょう。

そこで妄想を膨らませた結果、ある一つの考えに思いつきました。

それは、「魔力とは生物を変異させる遺伝子を持つウイルス」だという考えです。

スライムに変化させるウイルスに感染した生物はスライムに変異する。

バジリスクに変化させるウイルスに感染した生物はバジリスクに変異する。

この考え方なら、全く別の場所にあるダンジョンでも同じ魔物がいるということの説明ができます。

こんな感じの妄想はどうでしょうか?

まぁ、いちおう漫画を読破しているので、魔物がどうやって現れるのかは知っているんですよね。

とはいえ、だからこそ思ってしまうのが、だったら何故利己的な本能、つまり生体を活動させるための生態があるのかという疑問を。

最後に

さて、ダンジョン飯の第一話を勝手に考察してきました。

魔物とダンジョンの設定がとても参考になります。

第二話ではどんな魔物が出てくるのでしょうか。

そして、どう調理されてしまうのでしょうか。

楽しみで仕方ありません。

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